ストーリーは漫画を面白くさせていますが、お金の知識を学びたい、投資についてだけ知りたい人にはちょっと邪魔なのも事実!
そこで、知識的な重要ポイントを絞って要約しました
前の巻はこちらから
この記事を読めば、
作者はドラゴン桜で有名な三田紀房さん
こちらで総合的なレビューをしているので、合わせてどうぞ
筆者も株をやっていて知識は少しありますが、全巻通して学ぶことは多かった!
筆者としては、特に投資をしている人に見てほしいです!
経済漫画「インベスターZ」19巻の重要ポイント要約【ネタバレ】
「インベスターZ」19巻は、「重粒子線ガン治療」についてです!びっくり技術で、現在の問題点なども細かく知ることができるので、最後まで見ていってください〜
★夢の最終兵器「重粒子線がん治療」
人間の体は毎日細胞分裂が行われており、細胞の情報が引き継がれているが、
エラーが生じてコピーに失敗すると異常な細胞が生まれる
この間違った細胞が増殖して大きくなったのが「ガン」
放っておくと臓器を蝕み、体力を奪って死に至る→日本人の死亡原因の1位
現在の治療法は、3つ
- 手術で取り除く
- 抗がん剤を投与して異常細胞の増殖を抑制する
- がん細胞に直接放射線を当てて破壊する(根本教授の専門分野で新技術)
→日本では現在、この3つの治療法を症状に合わせて掛け合わせている
しかし、全てにおいてデメリットがあり、一長一短
- 手術…がん治療で一番多く選択される方法だが、がん細胞だけでなく周辺の正常な組織を含めて大きく切り取らざるを得ない
→体力の低下で生活レベルは下がる
- 抗がん剤…がん細胞を攻撃して増殖を抑えるが、正常な細胞まで攻撃する
→倦怠感や吐き気といった大変な苦痛を伴う副作用
- 放射線治療…放射線はガンの遺伝子を破壊するのでガンそのものを消すことができるが、従来は体の深い所にあるガン病巣にはダメージを与えられなく、正常な細胞にも損傷を与えてしまっていた
しかし!重粒子線により、放射線治療が飛躍的な効果を発揮!
重粒子線は体の表面では放射線量が少なく、深部のガン病巣で放射線量がピークになる特性を持つ
→ピンポイントで病巣を叩く狙い撃ちが可能に!!
重粒子線のメリットは、
- 正常な細胞を傷つけないので、副作用が少ない
- 体を切らないため、通院でがん治療ができる→高齢者など体力に不安があってもOK
- 肝臓がんや膵臓がんなど、難治性のガンに有効
- がん細胞の破壊力が強く、1回の照射で得られる効果が大きいので治療期間が短い
→CTスキャンのようにただ横になっているだけで数分で終わり、翌日には仕事に復帰できる
しかし、保険は効かなく、治療費はトータルで314万円
→施設の建設にお金がかかる
技術の進歩によって山形医科大学に建設予定の施設は、体育館一個分ほどで、建設費は1機150億円!
オリンピックの開催費が3兆円なので、その半分のお金で100機作れて各都道府県ごとに2つずつ置ける
→歯医者さんに通う感覚でがん治療が可能に!
現在日本にあるのは5機
大都市圏に作れないのは、建設するための広い土地はないから
いずれ技術革新によって場所の問題も解決される
→未来は拠点病院でCTスキャンのように設置されるのが理想
世界にもまだ重粒子線プラントは10機しかない!
→世界の半分を占めていて、研究と実績では日本は今重粒子線の分野でダントツNo.1
理由は、他の国が陽子線ガン治療に軸を移して研究を諦めたのに対して、日本は地道に研究を続けていたから
⇒リードしてる今こそ国を上げて資本と人材を投入すべき!
人の命を救うだけでなく、輸出産業として日本経済にも大きく貢献する夢の技術へ
★重粒子線治療が普及しない理由
がんの治療は、高額医療費の補助制度はあるが、税金で穴埋めしている
日本で使われる抗がん剤の費用は年間1兆円でこれも国民が負担している
1兆円もあれば、重粒子線プラントが70機作れるが、国はそうはしない
→日本の医療は製薬会社が絶大な力を持っているから
これから日本はさらに高齢化し、このままでは抗がん剤の費用が2兆、3兆と更に増えていって国がパンクしてしまう
根本的な解決にならない抗がん剤をこれ以上増やさないためには、
がんを治すための治療に軸足を移さなければならない
→重粒子線の方が結果的に国の負担は少なくて済むので、国民の治療費も下がっていく
そもそも、300万円でも治療を受けたい人はたくさんいるのにも関わらず、重粒子線治療はあまり知られていない
「すごい技術でガンが消せます!ただしお値段は314万円です!」
と国がアピールすれば、使う人が増え、実績とデータも増えていってビジネスになる
→最初はお金持ちしか使えないが、彼らが買うことで大量生産されてコストも安くなる
→そうすれば庶民も使うことができる、という経済の原則がある
例)自動車、テレビ、パソコンなども最初は高くて庶民は買うことができなかった
適切な情報の提供が大事だが、広まらないのはお医者さんが教えないから
がん治療はパッケージ化されており、自分の専門以外のことを患者に提案しない
さらに多くの医者は半径5〜10キロ圏内の医療機関しか紹介し合わないという、閉鎖的な暗黙のルールもある
また、がんは4分の1が感染症で除菌したら防ぐことも可能など、
正しい情報を得ることが大切で、そもそも健康なことが1番医療費を下げられる
「インベスターZ」19巻の感想
重粒子線治療、技術を進化させてコストを下げるのはやはり広く知られて流通しなければならないんですね
製薬会社の話もそうですが、既得権益の強さに驚かされました。悪意を持ってやってるわけじゃないだろうけど、自分の保身に走る人間がいかに多いか思い知らされます
税金が無駄に使われているということを具体的に国民がもっと知っていれば、投票率も上がりそうだと感じました、以上!
経済漫画「インベスターZ」19巻ネタバレ要約まとめ
「インベスターZ」18巻は重粒子線のがん治療が主な内容でしたが、日本の医療制度の問題なども指摘されていて、濃い一冊でした!
調べてみると、今でも日本に5機しかないようです。いや、世界の半分だから多い数字なのか。「もっと情報が広がってほしい! 」と語気を強めて言いたいですね
ダジャレをアンダーラインで気づいてもらうの恥ずかし〜笑
次巻はこちら
過去の巻は インベスターZから!
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