ヒット作を続々と世に放出しまくる驚異の敏腕編集者・林士平(りんしへい)氏
今回は、マンガアプリ「少年ジャンプ+」の編集者である林士平さんについて、インタビューでの面白い部分や経歴などをまるっとまとめて人物像に迫ったリスペクト記事を書きました!
林士平さんの担当作品は、
- 『チェンソーマン』
- 『SPY×FAMILY』
- 『HEART GEAR』
- 『ダンダダン』
『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』は、それぞれ累計発行部数800万部、930万部を突破、
2020年版、2021年版の宝島社「このマンガがすごい!」オトコ編1位も獲得していて勢いと人気のあるマンガですね!
過去立ち上げ作品は、『青の祓魔師』 『この音とまれ!』 『ファイアパンチ』 『怪物事変』 『左ききのエレン』 『貧乏神が!』『地獄楽』 『カッコカワイイ宣言!』『ドリキャン!!』『ムーンランド』『いいよね!米澤先生』 『BLACK TORCH』 『終極エンゲージ』 『彼女と彼』
などなど有名も有名なラインナップです
引用資料は最後にまとめてあります
編集者のことを編集してまとめるという奇行になりますが、ぜひ最後まで見ていってください〜
超有能編集者・林士平(りんしへい)とは?経歴やインタビューの面白い部分(名言)など
- 経歴
- インタビューのハイライト
- 藤本タツキ先生関連
- スゴいところ
に分けています
林士平氏の経歴
生年月日:1982年7月1日
→2021年の誕生日で39歳になる
東京産まれ東京育ち
在日台湾2世(両親二人が台湾人)
身長:185cm
法政大学、国際文化学部卒
ヒットメイカーとして知られる林士平氏だが、実は最初から漫画編集者を志していたわけではなかったという
とりあえず興味のある企業はいろいろと受けてみて、いくつか内定をもらった中で、一番給料が良かった会社を選んだ結果、集英社に入社して漫画編集をすることになったんです。
最初は「月刊少年ジャンプ」に配属される
入社して1年で、月刊少年漫画誌『ジャンプSQ』の創刊編集の一人となる
2018年6月に『少年ジャンプ+』編集部に希望を出して異動する
インタビューのハイライト・名言
集英社のヒット作量産兵器こと、林士平氏のインタビューでオモシロイと思った話をちょっと多めに抜粋しました
面白い作品を描けば読んでもらえる
『面白い作品を描けば読んでもらえる』という原理原則は変わらない
「面白いマンガを描く」この一点さえ突き詰めれば大体の悩みは解決すると思っています。
作り手は「自分が思う面白さが何なのか」を探して描き続けるしかないし、
そこに正解があるのではないでしょうか。
普段から作品づくりの過程で自分が感じる「面白さ」に、読み手との間でズレがないか、
常に疑いながら作品に向き合っています。
担当作品以外でも、マンガに限らず映画や小説などの売れている作品は常にチェックし、
自分以外の感想も観察しながら、売れた要因を分析しています。
漫画家さんとのやり取りで最も重視しているのは、“面白い”の価値観を共有することですね。
『作品がヒットするかどうか?』を基準に置くと、“面白い”がブレてしまいますが、
自分の中の“面白い”と、作家の中の“面白い”が重なる部分は探せるような気がするんです。
でも、それがヒットするものかどうかはまったくわかりません。
計算できるものではないと思うんです。
漫画家さんが描いたテーマや内容が、たまたまタイミングよく時流とかみ合うからこそ、ヒットするんです。
「本当に面白い作品かどうか」に1番の重点を置いているんやね
プロモーションは拡声器
僕ら編集者ができることは、漫画家さんと何度もやり取りして作品としての精度を上げたうえで、デザインや宣伝回りなどでできることを全部やって、商品としての付加価値を高める。
それで世に出してみてダメなら、しょうがないです。
その瞬間にベストを尽くしていたら、『いつか時代が評価してくれるかもしれないから次の作品へ行きましょう!』と、漫画家さんにも言えますよね。
ヒットしたなら、描き切りたいところまでその作品を描ける権利がもらえた、ぐらいの感覚です。それ以外は特に変わらないですよ
プロモーションは、あくまでも作品にとっての「拡声器」みたいなものです。
当たり前のことですが、つまらない内容の作品をどれだけ大きく宣伝しても絶対に売れない。
面白くないものを「面白い」と宣伝したとしたら、「この作家や出版社の言うことは信じないぞ」と不信感を抱かれてしまいます。
出版社や編集者を含め、作り手自身が自信を持って「面白い!」と思えるものしか、熱を込めて宣伝してはいけません。
新人漫画家について
すべての新人作家に一番最初の会ったタイミングで伝えること↓
「最初に読切をしっかり研究して、読切で面白い漫画を描けるようになりましょう!」
特に新人漫画家とのやり取りでは、目の前の作品をどうするかだけではダメで、未来も見据えてその人の感性を成長させなければいけない。何かしらの刺激を与えるためには、僕自身が漫画だけではなく、映画もドラマもアニメも小説も、世の中にあるいろいろな“面白い”に触れておくことが大事だと思うんです。
まあ、仕事だからと触れているつもりは一切ないんですけどね。
漫画家さんと一緒に作る作品も含めて、ただただ僕自身が“面白い”ものに触れたくてたまらないんですよ
編集者は持ち込みが大好きです。
新しい、世に出すべき才能に出会った瞬間は、震える程嬉しかったりします。
僕は、「漫画家という仕事は、一人で世界に届く映画を撮るようなものだ」
と、よく新人作家さんに伝えています。物語は脚本家の仕事。
主役キャラは主演。
助演、エキストラと画面に出るキャラは全て描き出さなきゃいけない。
CG効果、クリーチャーデザインなんかも、全部自分。
大道具、美術、照明など(影の入れ方にウソを付くのかリアルに行くのか等まで…!)
描き文字は、まるで音響効果。
構図を決めるカメラマンの仕事も重要です。漫画家は、個人で描いて、世界に届く、総合芸術エンターテイメント。
とても素晴らしい仕事であると同時に、学ばなければならないことは山程ある
SNSの運用
連載に合わせてツイッターを始めました。よろしくお願いします。
— 賀来ゆうじ (@ug_kaku) December 27, 2017
連載のスタート時、漫画家さんには「アカウントをつくってほしい」とお願いしています。
『地獄楽』の賀来ゆうじ先生や『SPY×FAMILY』の遠藤達哉先生は当初、連載準備に追われていて、アカウント登録をすごく嫌がっておりましたが、最後は頼みを聞いてくれました(笑)。
漫画家本人が発信する方が、ファンの心が動きやすいと思っています。
漫画家さんが「読んでください」とメッセージを添えてSNSに投稿した作品は、
スタッフの投稿と比べたときに、「読んでみようかな」と感じやすい
こういう人を見ると編集の能力ってでかいって思うんね
藤本タツキ先生と林士平氏
藤本タツキ先生と2人で乾杯しております。連載第1部本当にお疲れ様です。
今日は、美味しいお酒になりそうです。 pic.twitter.com/4OO1D1TYGA
— 林士平(りんしへい) (@SHIHEILIN) December 14, 2020
林士平氏といえば「チェンソーマン」「ファイアパンチ」藤本タツキ先生とのコンビが有名で、
検索でも林士平と打つと「林士平 タツキ」「林士平 藤本タツキ」と候補に出ます
藤本タツキ先生と出会ったキッカケは、彼が17歳の頃の月例の漫画賞への投稿作品『庭には二羽ニワトリがいた。』ですね
↑ちなみに、この作品はジャンプ+で読めます
藤本先生が1月1日の1時に読み切り関連のメールを送ったことから「随分とやる気に溢れた作家だな」と思った、と林士平さんは語っています
「恋は盲目」の頃、打ち合わせはしまくっていて、資料を送りまくったり、書店を2人でまわってモテるだけ持って帰ったりしていたそう
藤本タツキ先生に「担当変わるなら書かない」とまで言わせたというエピソードも有名ですね
藤本先生の才能を見いだした上で、粘り強く付き合ったからこその信頼度
奇行や尖ったセンスが目立つ藤本タツキという男をしっかりと売れる漫画家に育て上げた!といっても過言ではないです
↑藤本先生の林氏に対する印象の変化笑
藤本先生のおもしろエピソードについてはこちらで厳選してまとめています
クレイジーなタツキ先生をうまくコントロールした猛獣の調教師的なイメージやね
調べていて感じた林士平氏のすごいところ
「世界に届く、世界に残る漫画」を目指して、日々働いております
と謙虚かつ大胆なモットーを持っている林氏
個人的に林士平氏に関するあらゆる情報を見て、スゴいと感じたのは
- とにかくむちゃくちゃ忙しく動き回るハードワーカー
- 作家に合わせた柔軟な対応(有能と言われるゆえん?)
- 「面白いマンガ」を世の中に出す圧倒的な熱意
こんな感じです。
まず、担当している作品の数がスゴいんですよ
そりゃ「チェンソーマン」とか「スパイファミリー」のヒット作も出るだろうなっていうくらい
量は質に勝る、手塚治虫、秋元康理論ですよね
2020年、担当してる作家さんと打合せして、ジャンプ+に掲載した読切作品は、1年間で55本!
平均して月4.5本ちょい
ボツになった作品や受賞に届かなかった作品等も考えると、上記の数倍のネーム打合せをしたそうです
毎日ひたすらネームを読んでは、お返事・打合せ、日々日々作家さんと電話やメールでコミュニケーションを取る、幸せな一年でした。
バケモノですね。。。まさにハードワークの鬼です
インタビューのところでも紹介しましたが、リサーチもスゴい
SNSをしっかりと活用して最大限のプロモーションを打ち出しています
筆者も「ダンダダン」や「チェンソーマン」の感想をTwitterでつぶやいたりしただけで林先生からいいねされます
ほとんど全部の感想にいいねされていて、しっかりと見ているんだと思います
ものすごいリサーチをされてることがわかりますね
上に立って司令するというよりは、現場主義でガツガツ臨機応変に動いていくイメージがあります!
2つ目は、粘り強さも含めた作家さんに対する柔軟な対応
これは、地獄のミサワ先生とのエピソードでも示されてますね笑
地獄のミサワ先生に1年間、毎月電話しても、出てもらえなかった担当編集は僕です。 https://t.co/Mc6xjUUnJH
— 林士平(りんしへい) (@SHIHEILIN) July 22, 2020
1年間粘ってあまり怒らないなど、作家さんに合わせた対応をしていることがわかります
あと、色んな漫画家さんが「林士平さんはめちゃくちゃ頭の回転が速い」と話しているのもよく見ますね
頭の回転が良くなきゃこれだけの仕事量を管理できないのは言うまでもありません
これらクセのある作家さんを育てる能力の高さ、メディアでの発言からネット上では有能すぎると話題になっていますね
最後に、面白い漫画を世に出すという熱意!
インタビューでは、「面白い」ということばがたくさん出ていたことが印象的でした
ハードワークや柔軟さは面白い漫画を出すための方法という感じがバシバシ伝わってきます
本質を重視した合理的かつ情熱的な編集者だと調べていて感じました!
まとめ:藤本タツキを育て上げた超有能編集者・林士平(りんしへい)について
以上、林士平氏についてのあれこれまとめでした
編集者は裏方であまり話題になることはありませんが、林氏は例外の存在
「面白い漫画」を世の中に出すという一点のみに全力を注いだカッコいい男なのです
「ヒット作の裏にはこんなすごい人もいるんだぞ」ということを言いたかった、そんな記事でした
伝われば幸いです、ではまた
当サイトでレビューした林氏が担当した漫画はこちら
特に新作の「ダンダダン」は漫画好きからも高い評価を受けていておすすめです!
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参考資料
- 林士平Twitter
- 集英社の林さんに聞く、編集者から見た今の時代の作品の作り方
- 『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』編集者が語る、新しい才能への期待 「何かひとつでも光るところがあればいい」
- 集英社のヒットメーカー・編集者 林士平氏インタビュー
- 累計1730万部、敏腕ジャンプ編集者が明かす『チェンソーマン』『SPY×FAMILY』ヒットの裏側
- 編集者ブログ【第57回】漫画描き始めの作家が読んだら役立つ本3選
- 編集者ブログ【第66回】担当作家 藤本タツキ先生Q&A!
- 編集者ブログ【第48回】漫画家と担当編集者の出会いの全7パターン詳細説明と、良い点・悪い点
- 編集者ブログ【第41回】漫画編集者が伝える、新人作家への最初の課題
- 2020 担当した読切作品一挙紹介‼
- 日刊 藤本タツキ 第2号
- 特別読切6 ファイアパンチ
コメント
林士平、こいつに惑わされるな。相当ヤバい奴だ。
俺が前に持ち込みにDM送ったら電話がかかってきたが、作品自体を高評価したものの、こんな発言をしてくる「君のマンガは面白い。光る才能も見える。だが、お前が30近い年で描いた経験も1年ぐらいだけなんだったら超超超超超超超超超超超超超超超超超超超超超超超超描かねぇとマンガ家なんてなれねぇんだよ。だからどんなに面白い作品が描けてもお前には担当付きたくねぇ。てめぇにマンガ家なる資格もねぇし俺はお前を絶対デビューさせねぇ」と。まるで黒人差別されたような年齢差別発言をされて切られた。それ以来一生林士平が担当したマンガを買わなくなったし、ジャンプ+には林士平がいる以上ずっと持ち込まないことにした。
集英社にこのことを抗議したいが、林士平という人間クソ野郎は無視が一番だ。自分の成績をSNSや記者を利用して自慢ばっかりする様子からヤバい性格だと丸見えだ。
とにかく、林士平はヤバい奴だ。関わらない方がいい。
信じるか信じないかはあなた次第だが、何がともあれ表でいい人ぶって裏で人間を平気で差別したりけなしたりする林士平みたいな人間にはならない方がいい。