ストーリーは漫画を面白くさせていますが、お金の知識を学びたい、投資についてだけ知りたい人にはちょっと邪魔なのも事実!
そこで、知識的な重要ポイントを絞って要約しました
前の巻はこちらから
この記事を読めば、
作者はドラゴン桜で有名な三田紀房さん
こちらで総合的なレビューをしているので、合わせてどうぞ
「具体的な内容を知りたい」「シンプルに忙しい」方は
まず本記事の要約を見てから買ってみてください! 買う際の参考にも!
筆者も株をやっていて知識は少しありますが、全巻通して学ぶことは多かった!
筆者としては、特に投資をしている人に見てほしいです!
経済漫画「インベスターZ」12巻の重要ポイント要約【ネタバレ】
インベスターZ 12巻のキーワードは「四季報」「老舗」「ブランド」「地方」です!
★四季報のスゴさ
全上場企業約4000の情報が一冊にまとまった本を出しているのは世界でも日本だけ!
しかも、四季報は、年4回も出版している!
創刊は1936年
この年は、2・26事件があり、国際連盟脱退で孤立していた。加えて、昭和恐慌で経済はどん底という状態
そんなときににあえて情報の大切さを社会へ打ち出した経済情報誌を出すというスゴさ
→厳しい時代でも日本経済を成長させようとした人たちがいた
企業側も四季報に載るからには緊張感のある経営をしなくてはならない
四季報を読み込んでいけば、企業の歴史や変遷がわかるようになる
例)「富士通」は足尾銅山から始まった、「リコー」のルーツは理化学研究所など
トヨタ、パラソニック、ソフトバンクなどもはじめはみんな中小企業だった
85年間に渡って市場を監視し、投資家と企業との信頼関係を構築した四季報
⇒真面目で秩序ある日本の経済社会を作り上げた立役者!
日本人のお弁当文化
膨大な情報を1冊にまとめているのは、日本人のお弁当文化からきている!?
お弁当は小さい器に彩り豊かな食材が細かく詰まっており、開けたときに楽しめる
小さな箱の中にも美を求め、文化にまで高めていく日本人の探究心を具現化したものがお弁当
⇒四季報は企業情報のお弁当
★なぜ日本には100年続く企業が多いのか
「変えること」と「変えないこと」
100年続く企業は保守と革新のバランスが上手く取れている
老舗は戦争や震災などのピンチを経験しているので、変化に慣れているしノウハウも蓄積されている
→実は老舗企業ほど時代に対応し、柔軟に変化している
そのうえでブランドを守る哲学やポリシーは一貫して変えない
商人道
これは「欲は出すな」という戒め。利益よりも道徳や誠実さを重んじる
→テレビで悪いイメージが定着してしまったが、江戸時代の震災などで庶民を救済したのは商人だった
100年続く老舗にはこの「商人道」の哲学がある
目先の利益に走ってしまう普通の企業とは違い、正しい商売をしたからこそ今も繁栄し続けている
日本人は合理的
日本人と聞くと西洋人と比べて非合理なイメージがあるが、それは誤解
江戸時代では、襖や障子は全て同じ寸法、着物なども、衣食住すべてにおいて統一規格で揃えられていた
近代では、家の広さは畳の数で決まっているので、生活用品の設計開発が容易
戦後は、団地で標準サイズの家電をメーカーが共有することで猛烈に普及
⇒戦後の経済発展に日本人が元来持つ合理性が大きく貢献した
バカは切る
企業経営では後継者問題が最大のネック
老舗は同族経営で世襲制だと思われているが、それは潰れていった企業のこと
578年に創業した世界最長寿企業の「金剛組」には養子が入りまくっている
また、商人の町・大阪船場には「息子は選べんが婿は選べる」という格言もある通り
商家では娘に優秀な婿をとらせる「女系相続」が盛んだった
→たとえ長男でもデキの悪い息子は経営に関与できない
バカな息子は容赦なく切り、娘婿や同業者などあらゆる角度から優秀な人材をリクルートしてあとを継がせる
⇒血筋より企業存続を優先するという経営上の決断が明確だった日本のような国は少ない!
老舗のブランド力 〜全然上場してない〜
老舗企業で上場しているのは1,7%、残りの98%は非上場
→老舗はブランド力があり、お金はいくらでもついてくるので上場して資金を調達する意味がないから
むしろ買収のリスクなどデメリットのほうが多い
〜屋のお菓子というだけで飛ぶように商品は売れる
→看板、伝統と実績に対する信用があるという「圧倒的ブランド力」
★日本は隠れブランド大国! なぜ日本には世界トップ企業が多いのか
自転車部品で世界最大の「シマノ」ファスナーの世界シェア45%「YKK」など、
意外と知られていない分野でぶっちぎり世界トップの企業が日本には多い
→隠れブランド大国
では、なぜ日本ではある分野で世界トップとなる企業が多いのか?
1543年、種子島で領主が1億円かけて2つの銃を買った
→1つは使い、1つは分解して部品を研究し、鉄砲の複製品を作りたかったから
→実際に「種子島」という名前の銃を1年でつくり、国内で大名に販売していた
西洋諸国が日本に手を出せなかったのは、この自前で鉄砲を作る技術があったおかげ!
同じように、「YKK」創業者・吉田忠雄はアメリカのファスナー製造機を個人で輸入し、分解研究して国産の機会を作り上げた
→日本人はすぐれた技術だと思えば、解体して分解し、何でも作る
ファスナー、カメラ、テレビ、車、楽器などすべて改良して進化させてきた
→これがグローバルに活躍する日本企業の強さの秘密!
ポルトガルの銃を「すごい!」と感動しながら解明する好奇心、素晴らしい技術を学ぼうという謙虚で素直な心など「心」が生み出した
⇒ブランドとは心!企業の心そのもの
名家に生まれるということ「麻生巌」
跡を継ぐのにいちばん大変なのは、「人脈」の相続
同世代の人脈は自ら築かなければならないので、自分の魅力がなれば離れていく
先祖の遺産を守り、その跡を継ぐのは茨の道を裸足で一生歩き続けるようなもの
麻生家が存続できた理由は、常に正しい変化をし続けたから
石炭からセメント、医療や教育など事業を時代に合わせて変化し続けたからこそ生き残れた
→日本で生き続ける企業は最初の事業に固執することなく、時代に対応している!
例)トヨタは自動織機から自動車、富士フィルムはフィルムから医療や化粧品へと変化
麻生家は代々しっかり時代を見極める人材の育成に最も力を注いできた
→大局を見極められる人材がいるからこそ地方でも存続できる
⇒日本を変えるにはまず地方、地方が元気になれば勝手に国は変わる
★地方には行き場のない金が眠っている
日本人は現預金だけで880兆円もの現金を持っている。その内かなりの額が地方にあり、莫大なキャッシュが放置されていることが問題!
→地方には金はあるが、有効に使う人がいない
地方の金融機関に「資金を有効に使える人」や「少ない需要を作り出せる人」がいないのが1番の問題
地方経済が弱くなった理由
→地方の企業は長引く不況で視野が狭くなる
→魅力的な事業アイデアが生まれなくなる
⇒事業のためにお金を借りなり、お金の流れがなくなったのが原因
なので、地方の企業は今こそ積極的に事業を展開していくべき
⇒そうすれば、銀行は融資が可能になり、行き場のないお金が市場に出て地方経済は復活する!
漫画「インベスターZ」12巻の感想
12巻はだいぶ内容が濃かったので、★が多くなりました。すみません!
12巻は「老舗」に焦点があたっていましたが、世界大戦と大震災を乗り越えて財務基盤がしっかりしている企業ってすごいですよね。化物です
なんか勝手にサブテーマとして「変化」の大切さも学ばしてもらいました。
全ての物事は「良い変化」に集約されるんじゃないかと、改めて再確認
ホメオスタシスに逆らっていきましょう!
経済漫画「インベスターZ」12巻ネタバレ要約まとめ
以上、「インベスターZ」12巻でした
普段意識しないけれど、見えない所でブランドの力ってかなり働いてるんですね
筆者もこの記事を書き終わったら、スタバでゆっくりしようかな。あっ
次巻は「企業研究」と「稀代のスイッチ人間・前澤友作」についてです!
過去の巻は インベスターZから!
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