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意志を描く天才・魚豊先生の陰謀論がツラい・・・「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の感想と魅力

ヒューマンドラマ
出典:裏サンデー ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

ついに読んでしまった「FACT」が、ツラ面白かったので、魅力だったり率直な感想を書きます

漫画のあらすじを読んだときは、

魚豊先生の描くラブコメ!?

あの超トリハダ特化型胸熱ヒューマンドラ漫画で有名な魚豊先生の描くラブコメ!?

と感じました

んで、読んでみるとこれまた流石の魚豊先生

「チ。」「ひゃくえむ。」に続いて個人的に一話目面白いランキング1位の作者です

ちなみに筆者は、ひゃくえむ。の一話で号泣しています

では、参ります

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意志を描く天才・魚豊先生の陰謀論がツラい・・・「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の感想と魅力

ファーストインパクト

出典:ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ 1話

リアルと激情のハザマ

ウオティズムが止まらない言葉のチョイスと展開に、リアクション取りまくりながら読みました

陰謀論の説得力なら漫画界一だと思います

意表を突くパワーある言葉が次から次に飛んでくるなーと思いました

あれ?これ怪しい組織じゃん

出典:ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ 14話

ただ、数話読み進めているともやもやが襲ってきます

あれ?これ読むのツラいなってなってきました

多くの読んでいる方の心のなかには、「かわいそう」というひとことが浮んだと思います

えっぐ怪しいんです

なぜこの漫画があまり評価されないのかと考えると、

引いて読んでしまうから、だと思います

これまでの魚豊作品はのめり込ませる力の強さが異常でしたが、怪しさゆえに客観的に読んでしまうところがこの作品の特徴です

ただ、魚豊先生のひっくり返しをみるため、絶対に最後まで読みます

魚豊先生なら、怪しさと信頼の間をすすすっと縫って娯楽性の高いものにすることもできたはず

前作の「チ。」では、世の中で信じてはいけないことを本気で信じる人の素晴らしさを描いていました

それが「FACT」では対称的に、本気で信じる人の愚かさを描いているように思えます

そう考えるとかなり意図的に、「怪しい〜」に運んできた作品と言えます

ロバート山本 プロボクサーライセンスを取得することになった経緯語る「肩こりがひどくて」― スポニチ Sponichi Annex 芸能

ロバート山本さんも驚きの「怪しい〜」です

(ロバートのコントわからない方すみません)

少年が陰謀論そのもの

出典:ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ 13話

そして、この怪しさがつらい!

陰謀論を怪しみながらも信じていく少年の愚かさを客観的に読むのがつらいんです

飛躍と信用、ほんとに少年が陰謀論そのものだなと思いました

疑う→根拠→信じる→疑う→根拠→信じるというループによって強まっていく信念

洗脳をされているという洗脳

そこに、どこか自分の満たされていないものを満たしたい欲があるから、さらに都合が悪い

く〜って感じです

ただこれ、ちょっと深読みすると、「読んでいる自分は主人公・渡辺くんとは違う」とマウントを取る私たちを笑っているようにも感じます

読んだ時にいろいろと自意識過剰に考えてしまいました笑

マウントを取る自分を認識してしまい、その上自分も主人公みたいに信じてしまうところが少しあるから、この主人公を見ているのがツラいんでしょうね

完結した時にどうこのツラさが面白さに変わっていくのか、楽しみです

まとめ:「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の感想と魅力

以上、「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の感想でした

あえて客観的に見せることによって面白さや感動を削っていく

これも魚豊先生の陰謀なのでしょうか

ああ、陰謀だ!

ではまた

「チ。」について書いた記事▼

地動説を信じたバカの物語「チ。―地球の運動について―」のココが面白い!

漫画「チ。―地球の運動について―」を読んで感じたリスクの重み

わかりにくいポイントも完全解説!「チ。-地球の運動について-」最終巻の感想・考察

「ひゃくえむ。」について書いた記事▼

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