ドラマ化もするくらい人気な漫画「ここは今から倫理です。」
今回は、大学で心理学を学んでいる筆者が、読んだ感想などを簡単に書いていきたいと思います
高校のときにも倫理の授業を興味持ちながら取っていて(大学でも取った)、倫理に関してはかなり詳しいです!
この漫画の内容・あらすじとしてはこんな感じ
頑張って書いたので、ぜひ最後まで読んでいってください!
心理学生が「ここは今から倫理です。」を読んだ感想【漫画レビュー】
最初に言うと、ま〜面白い!
このクールでメンイケな男が、いろんな哲学者の言葉を引用しながら生徒を諭していくのですが、知ってるものがけっこうあって楽しくなってしまいました
引用してくる言葉はどれもインパクトのある、わかりやすいものでしたね
個人的に好きだったのは4巻の
信念を持った一人の人間は
自分の利害にしか興味のない99人の人間と同等の社会的力を持つ
という哲学者のミルの言葉。刺さりました
生徒たちの起こす問題行動(いじめや不登校、リストカットなど)は心理学の範囲に入ってくるもので、勉強になります!
倫理学に即して論を展開してはいますが、先生の対応は完全にカウンセラーのそれでしたね
生徒の悩みをしっかりと受け止めた上で、少し厳しい道を歩ませるように背中を押す
ところどころ、アドラー心理学的な考え方も取り入れられていると感じました!
先生がそもそもちょっと憂いがあるダークな感じなので、悩みを持つ生徒が打ち明けやすいんです
普段は近寄りがたい人だけど、相談は真剣に乗ってくれる親しみやすさが彼の魅力だと思います
カウンセラー自身の魅力は思いのほか大切ですからね
しかも、生徒に対しての先生の返しがほんとうに秀逸で、うまいなあと感じました
公式的な返答ではなく、展開が予想できないので面白かったです!
ほんとに模範的で、良い教師(カウンセラー)だと思いました
1、2話で1人ずつ生徒が出てくる短編集のようなものなのですが、毎回完全に解決するわけではない、という部分もリアルで良かった
そんな簡単じゃないですからね、悩みを持つ自分を許容していくというプロセスも描かれていました
↑このシーンも印象的でした
いくら倫理やカウンセリングを勉強して実践してみても効果がなく、「たった一瞬の劇的な感情」が解決することもあるということですね!
人の心という不確かなものを扱う以上、そうなんですよね、情熱は理論を超えるんです
ドクターヒルルクが満開の桜を見て病を治したみたいに
(ワンピース知らない方すみません)
そこが難しいところであり、面白いところでもあります
でも、「激情が問題を解決する、情熱は理論を超える」というのは何にでも当てはまるんじゃないでしょうか
もちろん、この漫画に出てくるのは答えのない問いです
でも、そこを理解しようと努力することがとても大切なのだと改めて考えさせられました
簡単にいうと、「寛容になる」ということなのかもしれません
また、「人それぞれ」という結論を出すのは簡単だけど、倫理学はそれを嫌います
議論を丸投げしてるからですね
困難な道を行く学問だと思います
出てくる生徒はみんな「どこにでも居そうなちょっと変わったとこがある人」
ヒューマンドラマですが、リアリティもあって面白かったです
倫理は、「するべき」という理想を論じるので、たしかに実用的ではない学問です
でも、そんな哲学的考え方が今この現代には必要なんじゃないかなあとも思いました!
最後に一句
倫理学 問いただすのは 己なり
まとめ:心理学生が漫画「ここは今から倫理です。」を読んでみた【感想・レビュー】
以上、「ここは今から倫理です。」のレビューでした
面白いタイトルで読んでみましたが、リアリティもあってかなり読み応えがある漫画です!
とにかく先生のアンサーが納得しちゃう上手さなんですよね、良い作品♪
ここまで読んでいただきありがとうございました!
ヒューマンドラマが好きな方はこちらもおすすめ
コメント