単行本の転売が超高額になるなど、なにかと話題の漫画「タコピーの原罪」
200作品近くレビューしてきた筆者が、この漫画の面白いポイントを分析します
1話が出た瞬間マンガ好きの中で話題沸騰した同作品
筆者も配信された瞬間に読んだのですが、震えとトリハダが止まりませんでした…
2022年、最も注目されている漫画の1つと言ってもいい「タコピーの原罪」
なぜこんなに注目されているのか?その真相に迫ります!
世界で最も残酷な小学生ヒューマンドラマ「タコピーの原罪」【面白いポイント・感想レビュー・評価】
「タコピーの原罪」の内容・あらすじ
この漫画のキーワードは「ピュア(無垢)」です
圧倒的な狂気に浮くタコピーの異質さ
↑写実的でダークトーンの絵に浮いているタコピーのデフォルメ感と白さ
タコピーの作画はシンプルすぎてむしろ怖さすら感じてしまいます
「タコピーの原罪」は、対比が尋常じゃないです
不穏な家庭環境に巻き込まれる小学生というダークな空間と漫画内に蔓延する薄暗い雰囲気
そこに幸せしか知らない「タコピー」という圧倒的な異質を混ぜることによる対比
これがめちゃくちゃおもしろいんです
Mステにアリアナ・グランデが出たときのような、
小学生将棋大会に羽生善治が出ているような、
そんなこの世界に存在してはいけない感があまりにも面白い
普通、松岡修造顔負けのポジティブであるタコピーのようなキャラクターは扱いづらいと思うんです
ただのポジティブバカで終わったら、展開に幅を持たせられないからですね
- タコピーが何に不幸せや悲しさを感じるか
- 何をハッピーだと思わないか
↑これをタコピーのアイデンティティを崩さない形で表現するのがむずかしい
しかし、この作品ではここの部分にも踏み込んでいて、作品に深みが出ています
ほんと、作者はとてつもない思考量ですね
幸せしか知らない異次元のピュアと、その使い方があまりにもうますぎます!
小学生ヒューマンドラマってなに?
この漫画では、中学生でもなく、高校生でもなく、幼稚園児でもなく、あえてキャラクターを小学生にしています
これは、以下4つの理由からだと思います
- タコピーの無垢を強調
- 小学生にしないと心が持たない
- ギャップの演出
- 小学生の無垢な残虐さ
1は、タコピーを小学生という無垢に入れることで、さらにタコピーのピュアさを強調するという意味です
2は、「メイドインアビス」と同じく、年齢を高くすると、残虐すぎるし、かといって低すぎるとリアリティがないということです
3と4は、小学生とグロテスクのギャップ、そして常識を知らない無垢であるがゆえの残酷さを表現したかったからだと思われます
正直、この漫画は、小学生要素をどこで出すかにかかっています
ギャップがありすぎて小学生感なかったらリアルのゾクゾクがない
逆に小学生感ありすぎたら展開がつまんない
常に危ない橋を渡るチャレンジングな作品ですよね
でも、小学生を成り立たせてるんだからこの作品はすごいんです!
筆者も最初、「小学生ヒューマンドラマ」というコトバを見たとき、「なにそれ!?」となっていました
しかし、考えてみると練られていることがわかりますね
圧巻の構成力
上下・2巻での完結が決まっている「タコピーの原罪」は、その圧倒的な構成力も面白さの源です
- 予想の斜め上を行く展開
- 目まぐるしく変わる展開の速さ
ここらへんも圧倒的で、漫画好きを唸らせる理由でもあります
こっちは地獄、あっちも地獄というダークな漫画で、「急転換」と話の流れがめちゃめちゃ面白いです
インパクトある見開きはもちろん注目ポイント!
他のジャンプ漫画とは比べ物にならない密度の大きさ、消費カロリーの多さです
時間を移動して複雑に入り組むマンガの構造は、とても万人受けするものではないですが、熱狂的なファンが多い作品ですね
筆者も、その一人です
最後に、「タコピーの原罪」で韻踏みます
「過去消える現在、タコピーの原罪」
以上!!!
まとめ:「タコピーの原罪」【面白いポイント・感想レビュー】
以上、「タコピーの原罪」のレビューでした
- タコピーの異質さ
- 小学生という題材
- 圧倒的な構図力
以上が「タコピーの原罪」を面白くしている要因ではないかと思われます
光があるから影があることをひしひしと感じさせるヘビーな作品ですね
これをジャンプで!!?と驚いた方も多いハズ
時代は変わっています
我々も、タコピーと一緒に変わらなければならないですね!
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