「チェンソーマン」作者に「パクった」と言わせる怪作「ドロヘドロ」、新連載の「大ダーク」でおなじみの天才漫画家・林田球(はやしだきゅう)
林田先生は、TwitterなどのSNSはやっておらず、顔出しもなしという依然として謎の作家です
そこで、先生について知ることができるインタビューを本や記事でみて、面白い発言や話などをまとめてみました
記事の1番最後に参考文献を載せています
ちなみに、林田球先生は女性の漫画家さんです
筆者は最初に知った時、めちゃくちゃ驚きました!
あのダークでグロテスクな作品を、女性が、、、先入観は怖いものですね
それでは、林田球とは?という経歴から書いていきます
「ドロヘドロ」作者・林田球とは? 経歴や作風について
林田球先生の経歴
林田球(英語だとQ HAYASHIDA)ちなみに、自画像は球体
1977年生まれ(2021年で44歳)
東京都出身
東京都立芸術高等学校美術科卒業
東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1997年、講談社四季賞で準入選を獲得した『ソファーちゃん』でデビュー
『魔剣X Another Jack』全2巻、ほか短編やゲームのキャラクターデザイン等発表
2000年に『ドロヘドロ』が「月刊IKKI」にて連載開始
2015年に「ヒバナ」に移籍
2017年12月号より「ゲッサン」に籍を移し、
2018年10月号にてドロヘドロ完結
そして『ドロヘドロ』完結から約半年、ゲッサン2019年4月号より待望の新連載『大ダーク』を開始
2020年、『ドロヘドロ』がTVアニメ化
↑現在(2021年5月時点)では、Netflixで配信されている
東京芸大卒の画力は漫画に活かされていますね!
他の人には隠していたと述べていますが、怪作「ドロヘドロ」の連載が始まったのは大学生の頃
あの世界観を大学生でつくり出すのは天才としかいいようがないです・・・
デビュー作「ソファーちゃん」や読み切り「地下地下」などはこちらの「ドロヘドロ本」にて読むことができます
この本についての内容などを書いたレビュー記事はこちら▼
林田球マンガの作風・特徴
画風は躍動感があり、荒々しくも細かい描きこみが特徴
人体のデッサンや背景、キャラクターのディテールへのこだわりが強い
筋骨隆々でリアルな肉体美を持つ男女が多く登場し、鉛筆による下書きを消さずに用いたり、
はみ出しや混色を気にせず大胆に塗られたカラー原稿なども特徴的
戦闘によって血肉や内臓を撒き散らす描写などグロテスクな描写が多いが、とぼけたひょうきんさが混在した独特の雰囲気があり、
ダーク&グロテスクの世界観+コミカルなキャラクター表現(コメディ要素)が熱狂的な支持を得ている
ギョーザが大好物?ドロヘドロ作者・林田球のインタビュー切り抜き【面白い発言・話まとめ】
数少ない性格や容姿などについて
林田先生の性格に近いと思うキャラクターは誰ですか?
林田球「恵比寿かアスですかね」
たいしたものは作れませんが料理は好きです。冗談でなくギョーザが得意料理です
大学時の師匠であり先生だった山口晃さんは、大学生の林田先生について
「短髪。スレンダーで、スタイルのいい感じでした。目つきがスルドく、手足が長くて。「この人は何を考えているんだろう?」って感じの女性」
と述べている
興味がないことは魅力的に描けない
・みんなが好きなものに興味がなくて、興味がないってことは魅力的に描けない
私はキャラクターが顔を赤らめたり、涙をポロポロ流したりといった恋愛や青春の描写を描けない
「ゲッサンで骨とか描いてるの、私だけなので」
私は嫌いなものを避けて、好きなものだけを描いてる。
例えばストーリーにしてもキャラクターにしても、「ああいう感じを今の読者は求めていて人気があるから、私も描いてみるか」みたいな判断は絶対にできなくて。
あまりにも融通が効かない……なんなんだろう、ちょっと頭がおかしいのかもしれない(笑)
マンガ家として、流行に乗れなかったり描けないものがあったりするのはヤバいと危機感を持ってるんですけど、絶対に譲れないところで。
嫌いなものは本当に嫌いで、好きなものは本当に好きなんです
だから絶対に描かないものがあるし、好きなものは何がどう好きなのか全面に出していく
・絵を質感中心で描いていて、そもそも光を描くことに興味がない
光とか空気を描かないように自然となっちゃってる
・私はネタ帳みたいなスクラップブックを作っていて、好きなもの、好きな用語、いずれ描いてみたいネタ、雑誌の切り抜きとかをそれに集めていまして。
映画の「エイリアン」が好きなんです。あと宇宙でクリーチャーと戦う「Dead Space」という洋ゲーが大好きで、ものすごく長期間やっていまして。クリア自体はすぐなんですけど、何年もかけて何周も何周もやっていた。
→「大ダーク」を描くことにつながる
Q. 先生が最もこだわったポイントを教えてください
A. 毎回楽しく描くことでしょうか。
アシスタントはナシ
アシスタント無しで漫画を描いてる
「できる!」と言われたので、一度だけ母親に手伝ってもらったことはあるが、想像以上に出来てなかったのでそれ以来ずっと一人で描いている
「ひとりでやった方が早い。描いてて楽しい」という
絵へのこだわり
・流行り廃りや外部からの影響がないから、絵は変わらない
最初の頃の絵から離れないようにしている
(ほとんどの場合、絵が上手くなるか下手になるかで変化があるが、林田先生の絵は変わらない)
・カラー絵を描くときはそれなりに時間との戦いで、でも毎回「楽しんで塗る」「作業にはしない」って思ってやってるので、その時々で色が違ってしまうんです。
・絵を1枚1枚描くみたいにネームを書いている
扉絵を超重要視
扉絵が決まらないと次に進めない
・「絵を描く時は、アイデア、構図、連想、感想などをすべてノートに記せ」という大学時代の教えをドロヘドロでも実践した
18年間の連載でスケッチブックは19冊の山に
その他
ちゃんと漫画家になろうと決心したのは高校の時だが、小・中学校からマンガ家になりたいと思ってはいた
小4か小5の頃、映画「AKIRA」と「となりのトトロ」、どっちがいいか迷っていた
『サイレントメビウス』『うる星やつら』など、女の子が半裸で強いマンガが好きだった
→露出度の高い女の子が強いという特徴は「ドロヘドロ」「大ダーク」へと受け継がれている
ドロヘドロと大ダークの共通点や違いについて分析した記事↓
インタビューでわかったこと。
①林先生はギョーザが大好き
②性格はアスと恵比寿に近い
③とにかく描きたいものを描く
④セリフやストーリーよりも絵へのこだわりがとんにかく強い
⑤初期の絵をそのまま変えないようにしている
ドロヘドロ作者の正体とは??
それはまだ・・・混沌の中。
それが・・・林田球!
まとめ:「ドロヘドロ」作者・林田球の経歴や作風・インタビューでの面白い話
以上、林田球先生に関する記事でした
なかなか情報が少なく、謎の多い天才漫画家ですが、インタビューからも人間としての面白さが伝わってきます
ネット上にまとめられた記事がなかったので自分のメモとして書きましたが、知らない情報はあったでしょうか?
個人的には、「AKIRA」と「となりのトトロ」で迷うあたりが極端すぎて1番笑いました笑
ではまた
↓林田先生のインタビューがたくさん入っている本
林田先生の作品「ドロヘドロ」「大ダーク」について魅力などを書いた記事はこちら
参考文献
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