ストーリーは漫画を面白くさせていますが、お金の知識を学びたい、投資についてだけ知りたい人にはちょっと邪魔なのも事実!
そこで、知識的な重要ポイントを絞って要約しました
前の巻はこちらから
この記事を読めば、
作者はドラゴン桜で有名な三田紀房さん
こちらで総合的なレビューをしているので、合わせてどうぞ
「具体的な内容を知りたい」「シンプルに忙しい」方は
まず本記事の要約を見てから買ってみてください! 買う際の参考にも!
筆者も株をやっていて知識は少しありますが、全巻通して学ぶことは多かった!
筆者としては、特に投資をしている人に見てほしいです!
経済漫画「インベスターZ」16巻の重要ポイント要約【ネタバレ】
「インベスターZ」16巻は、人生において大切な「保険」についての巻です!
とても大切な話なので、絶対最後まで見てください!
★保険のセールスレディの恐ろしさ
保険のセールスレディは一人一人が個人事業主で歩合制(評価の基準は死亡時の保障額)
→契約を取れば取るほど報酬が伸びる完全実力主義
「GNP(G・義理 N・人情 P・プレゼント)」という保険セールスの三種の神器を使ってあの手この手で客の心を掴む
→日本の生保は保険商品より人間関係が大切!
敏腕生保レディは贈り物から会話の流れまで、完璧なシナリオを用意している
→一般の顧客の保険の知識はほぼ0だから付け入られる
相手が堅い場合は、契約する本人ではなくその奥さんなど、外堀から攻める
「保険は安心料、家族が互いの未来を支え合う愛情の証」など心を揺さぶる心理戦を仕掛けてくるので注意
★「2人に1人がガンになる時代」は数字のレトリック
たしかに生涯でガンになる確率は男性62%、女性46%でまさに「2人に1人がガンになる」
しかし、0〜70歳の人間がガンになる確率は男21%、女19%
80歳でも男41%、女29%と低い
→2人に1人がガンになるのは80歳以上の話
日本人の平均寿命は男性80歳、女性87歳なのでがんになるのは死亡直前
⇒「2人に一人がガンになる時代」というのは嘘ではないが印象操作にすぎない
人々が恐怖を抱く病名を強く印象づけて保険加入させるセールストーク
しかも日本には「高額医療費制度」がありガンになっても払うのは多くて100万円
→実はそんなにお金がかからない
加えて「国の保障と企業の保障」がある所に民間の保険を加える形なので過剰でもある
貯金は三角、保険は四角?
↑※縦軸はお金、横軸は時間
貯金はコツコツ積み立てるので、お金は右肩上がりの三角形のグラフになる
それに対して、保険は加入と同時にずっと受け取る金額が約束されるので四角形
→保険なら1回しか保険料を払っていなくても目標額を得られる
しかし!家族でお金が必要なのは子どもが自立するまでの期間
子育て期間が終了したら死亡保障はあんまり必要ない
→保険は右肩下がりの三角形が理想だが、利益のために保険会社はそうしない
四角形は一定額の保障を示すが、保険料も一定に払わされる
⇒入るほど損が膨らむ、幸せだと損するのが保険
保険の歴史
古代ローマ人が葬式のためにお金を出し合ったところから始まる
商売としての近代保険のルーツは15世紀のイタリア
大航海時代、奴隷が運搬中に死亡した場合、海上保険業者が損害の補償として奴隷所有者に保険金を支払うという仕組みが作られた
17世紀、エドモンド・ハレーが年齢ごとの死亡率には規則性があることを発見した「生命表」を作成、これに基づいて生命保険料が設定される
19世紀後半、それまで保険料が高額で富裕層しか保険に入れなかったのが、産業革命により労働者向け生命保険が作られる
→保険料が大幅に引き下げられて生命保険加入者が急増
日本では福沢諭吉が欧米の近代的保険制度を紹介し、1879年に東京海上保険が設立
→戦争や震災で保険の重要性が認知され、だんだんと加入者が増えていった
★なぜ儲かるのか、日本人の知らない保険のカラクリ
日本の生命保険の世帯加入率は9割
平均支払額は年間40万円、市場規模は40兆円にもなる保険大国
にもかかわらず、日本人は保険についてあまり知らない
1965年頃、保険企業はテレビCMを使って、全国で「生保レディは愛されている」ことを国民にアピール
日本人は情緒に弱いのでいい人や頑張っている人に接すると情に流されてしまう
→「わからないものは人で売れ」の典型例
さらに、業界は「保険は貯金」というキャッチコピーのセールストークを生み出す
日本人は「貯金、貯蓄」という言葉に弱い!
→当時は金利が7〜10%もついたのもあり、どんどん加入
→生命保険会社が集めたお金を国は国債を買わせるという形で交換した
→加入者・生保・国が一つにつながってお金が回るシステムが完成
加えて、商品に様々な特約をつけてパッケージ化で複雑にして、加入者がどれだけ手数料を引かれているのか分からなくさせた
→「商品のブラックボックス化」
他にも「死益差」など、必ず儲けられるノウハウを保険会社は持っている
→保険は数字に裏打ちされた商品
更に、企業にとって1番の悩みのタネである代金回収を「代金前払い」という最強の方法で密かに行っているのが「保険」
→もしそのお金を顧客には「3%で運用します」と言って5%で運用できたら、2%が保険会社の儲けになるという「利益差」が生まれる
利益差+死益差が大きな利益の元
→元手が最初から用意できるのは全てのビジネスで最大のアドバンテージ!
例)鉄道のICカードや年パス、サブスクリプション系など
「インベスターZ」16巻の感想
生命保険、怖いですね〜
基本的に不要な固定費が多すぎることに気付かされます
しかしこれも「生命保険は絶対ダメだ」と完全否定するのではなく、テキトーに感情で判断しないということが大切だと教えられた巻でした。
インベスターZ本編では、生保レディVS論理派のお父さん&主人公という構図でイラストが武士同士の戦いで盛り上がってて筆者的には1番好きな巻です!
為になるしストーリー的にもむちゃくちゃ面白い!
インベスターZは21巻ありますが1番読んでいて楽しかったです〜
経済漫画「インベスターZ」16巻ネタバレ要約まとめ
以上、「インベスターZ」16巻でした
日本人は9割が保険に入っているのに、保険の実態は知らないのが本音
生保レディの華麗なテクニックと心理戦が見られるストーリーもムチャ面白いので、この巻だけでも買って損はしないです!
「いや、損するかも」という保険を僕は掛けません!!オススメです
次巻はこちら!
過去の巻は インベスターZから!
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