こりゃすごい!
「映像研には手を出すな!」8巻、めちゃくちゃおもしろかったです
漫画って一巻が一番面白かったみたいなパターンも多いと思いますが、過去一面白いんじゃないか!という勢いだったため、珍しく感想を書きます
ちょっとマニアックな妄想考察もするので、8巻を読んだ方向けの内容です
それでは、行ってみましょう〜〜〜
血のにじむ戦い「映像研には手を出すな」8巻の感想・考察【ネタバレ注意】
クソ審査会後からスタート!ソワンデの過去編
1〜7巻まで特に金森氏周りでたくさん出てきていたさかき・ソワンデ
猫好きでおなじみさかき・ソワンデです
佇まいやセリフがかっこよく、映像研の敵でありながら味方感もあるワンピースでいうところの青キジみたいなキャラですね
筆者もめちゃくちゃ好きなキャラですが、その過去編が来ました
小学1年生のソワンデのもとに現れた謎の師匠
まさかの、金森氏の姉(兄かとも思いましたが公式で姉でした)・金森まぐなでした
まず、だから1~7巻まで金森氏とあんなに絡んでいたのか!と思い、その後の内容に感動しました
8巻全体のテーマとして「表現と自由」「劣化した大人」があると思いますが、8巻でこういうテーマを描くぞ!と宣言するエピソードでしたね
中学・高校生の頃の金森まぐなは、ソワンデに自由や自分の意志を語っていました
ただ、これは自分に言い聞かせていたのではないでしょうか
まぐなは自分が大人になるにつれて自由との葛藤があり、自分がこうありたいという想いや受けおりの言葉をソワンデに聞かせていたと考えることができます
その葛藤が決壊し、個展のようなことになってしまったと思いました
もしくは、子どもの頃の確固たる意志も大人になれば弱まるという話でしょうか…
この個展の詩も皮肉るようにチープに描かれていますよね
また、まぐながソワンデのことを「頭いい」と2回言っているのにも注目です
1回目の頭いいは、単純な頭の回転
2回目の頭いいは、自分を持つ意志
その時の自分にないものを持っている人が頭の良い人ということだと考えることもできます
また、「かっけーな。」という言葉にあるように、ソワンデに憧れている様子が描かれていますね
個人的には、筆者はまだまぐなはソワンデのような意志のある人間を頭いいと思っていることに変わりはないのがかっけーなとも感じました
チの戦い
血はグロいからダメ!と言う審査会とTV側に対して、
血に意味をもたせ、血を必要だと思わせることにした浅草氏
自分の描きたいものを自分の描きたいようにしっかりと方向チェンジする発想がステキです
ネガティブなことから更に良いものに仕上げちゃうっていう創作者の鏡
ここから、「血」という題材を通して「表現の自由や意志」をビシビシと表現してきます
- 個展の「うわー、血だ。」
- 「血ぃでた!カカカカ。貼ってもらった!」
- 「そのマチェットを強く握れ!の流血シーン」
血が自由や意志のメタファーになっているんですね
ここらへんの「血」の散りばめ方と描き方はめちゃくちゃおもしろかったです!
個展でソワンデが拳でガラス割って血が出るシーンと、クードナがパネルを叩き割るシーンは完全にリンクしてますよね
どちらも、自由や探求への意志が共通していてトリハダでした
青春のラーメン屋
ラーメンを食べながら、若い頃の熱い想いを思い出すシーンです
これ、最初単純な回想シーンかなと思ったのですが、20年前という単語が出てきているあたり、今のおっさんたちが若い頃の気持ちになっているということですね
しかも、金森まぐなや藤本先生、ガサ入れした職員室のおばあちゃん先生もいます
これ、金森まぐなや藤本先生が若い頃の想いを思い出したり尊重しているのはわかるのですが、職員室のこの人(校長でもなくこの人)が描かれているのが気になりました
考察分かれると思いますが、個人的にはこの一コマがあったからこそ描かれたんだと思っています
これは、「あっ、たしかに」顔じゃないでしょうか
ちょっと表情は険しいですが、水崎氏の意見に耳を傾けているからこそ、何も言わなかった一瞬があったのだと感じました
あえてココで1コマ使うのはそういった理由があるのではないでしょうか
あと、「青春してますか?」→「してない」は、笑いました
痛快な論理でぶちのめす感じは、爽快感に溢れてますね
TVスタッフがいかにも過ぎて対比がかなり濃くて漫画として面白かったです笑
まとめ:「映像研には手を出すな」8巻の感想・考察【ネタバレ注意】
以上、「映像研には手を出すな!」8巻の感想でした
もうただひたすらソワンデがかっこよい巻でしたね
終わり方が綺麗すぎて、完結かとヒヤヒヤしましたが、しっかりこの後も続くようですね
ホッとしました!
これからもホットなこの作品、ぜひ皆さんで楽しんでいきましょう!ではまた
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