全世界で7000万部以上の発行部数を誇る名作「鋼の錬金術師」と1億部を超えて完結した「進撃の巨人」の共通点を考察しました!
漫画界を代表するようなダークファンタジー2作品ですね
「進撃の巨人」完結後、2021年6月9日の別冊少年マガジンにて両作品の作者・諫山創先生と荒川弘先生の対談も掲載されました
よくよく考えてみると内容はハードでダークなのに幅広い年代や国で支持されている2作品
その共通しているポイントを
- 全般
- 父親
- 最終巻
- ネタ
の4つに分けて17個挙げました
ぜひ最後まで見ていってください!
世界最高峰ダークファンタジー「進撃の巨人」と「鋼の錬金術師」(ハガレン)の共通点を考察してみた【ネタバレ注意】
※どちらも原作の漫画をもとに考えています(ハガレンは旧アニメのストーリーが違いすぎるので)
両作品とものネタバレを含みますので、そこはご了承ください
それでは、参ります
全般的な共通点
亡くなった母への主人公の執念
母の存在は両作品で主人公の大きな原動力となっています
エレンは母のかたきを討つために調査兵団へ入団し、
エドは母ともう一度会おうと人体錬成に踏み切りました
進撃の巨人では殺し、鋼の錬金術師では生かそうとしたところは対比的ですが、
慈悲深い様子や子どもを想う部分は両母親とも描かれています
ちなみに、エレンの母・カルラ・イェーガーとエドワードの母・トリシャ・エルリックは同じ声優(鷹森淑乃さん)というのも共通してますね
主人公が過去に凄惨な体験をする(家族を失う)
主人公の凄惨な過去はダークファンタジーの必須条件かもしれませんが、一応出しておきます
エレンは巨人(父の前妻)に母を食われ、父を食い
エドは兄弟であるアルフォンスの身体、右腕と左足を失っています
両方とも自らの意思で招いた残酷な出来事
両主人公とも親が最後の方までいないという部分も共通してますね
分割された強大な力
「進撃の巨人」ではユミルが娘たちに食われることで巨人化能力は9つに分かれ、それぞれの特性を持ちました
対する「ハガレン」では、お父様の感情を切り離してつくられたのが7体のホムンクルスです
1つの圧倒的な存在から力が分散されて、それぞれ特徴を持った強キャラになるというのは同じですね
これらの「分割された力」は基本敵ですが、味方になるものもいたりと複雑な感じも似ています
もともとは人間
- 人間を材料にしてつくられた賢者の石
- 人間に薬を投与してつくられた巨人
両作品とも物語のカギとなる要素が「人」から出来ていました
初めてこれらの事実を知ったときは驚きが隠せなかったはず
両方ともトリハダ物の伏線でしたね
主人公が軍隊に入る
エドは国家錬金術師として軍に忠誠を誓い、
エレンは調査兵団として心臓を捧げています
国が運営している軍組織への加入は両主人公の共通点ですね
残酷なシーンは「軍事国家」的な側面から来ているものも多そうです
あ、関係ないですが、ハガレンでは軍の「犬」、進撃の巨人では「豚」や「鳥」という比喩を表した動物がよく出てきましたね
だんだん国の成り立ちや闇を知っていく
「進撃の巨人」では、巨人大戦に敗れたフリッツ王がエルディア人を連れて逃げたというパラディ島の歴史
「鋼の錬金術師」では、舞台となるアメストリス国がお父様の目的のためにつくられたという成り立ちが明かされていきます
秘密が明かされていく伏線は壮大なスケールでワクワクしますね
犠牲なしでは何も救えない、変わらないというメッセージ性
美しく残酷な世界を描いた「進撃の巨人」では、「紅蓮の弓矢」の歌詞にもある通りリスク無しでは何も変わりません
様々な主要人物の死という犠牲があったからこその結末でした
「鋼の錬金術師」では、等価交換がコレに当たります
また、ハガレンでは1話のはじめと最終話の最終ページではこう描かれていましたね
痛みを伴わない教訓には意義がない
人は何かの犠牲なしに何も得る事などできないのだから
人種差別
ハガレンでのイシュヴァールの民の人種差別、
シンゲキでのマーレによるエルディア人の迫害です
ハガレンにはマイルズというブリックス要塞に所属する軍人、
シンゲキではサシャを愛したニコロなど両民族の溝を埋める象徴的な人の存在やエピソードもありました
主人公の父親
グリシャ・イェーガーとヴァン・ホーエンハイム
両主人公の父親の共通点について、あまり説明もいらないと思うのでザザザっと箇条で書いていきます
- 終盤まで謎の存在
- 物語のキーパーソン(進撃の巨人では文字通りキーを持った人間←ウマい)で、世界の秘密を知っている
- ロン毛でメガネ
- 息子である主人公のために死ぬ
- 医術に関しての知識がある
- 他国から流れてきた
ホーエンハイムは古代文明クセルクセスの民の生き残りで、グリシャはマーレ国から亡命してきました
最終巻に関して
1巻→最終巻のつながり・対比
「鋼の錬金術師」では、最初の敵と最後の敵へのセリフやポーズが同じです
また、先ほども言ったとおり、1巻最初のページと最終27巻最後のページでのセリフも完璧に一致しています
痛みを伴わない教訓には意義がない
人は何かの犠牲なしに何も得る事などできないのだから
これに対して、「進撃の巨人」は1話と最終話の伏線回収がヤバすぎると話題になっていました
ありすぎるので例を上げると、
- エレンが見ていた長い夢
- 1話のタイトル
- 木につけられていた十字の傷の意味
などなど、対比されすぎていて怖いくらいのつながりがありましたね
進撃の巨人の伏線回収力はありていに言って異次元でした
これは個人的な感想ですが、両作品ともまとまりが良くて素晴らしいオチだったと思います
「道」と「真理の扉」
進撃の巨人での「道」は色々わかっていないところもありますが、登場人物の発言をまとめるとこんな感じです
- 道は現実
- 下界と通信ができる
- 人によって見えるものが変わる
- 過去も未来も関係ない
- 何でも作れる
- 死がない
対して真理の扉は
- “真理世界”と”現実世界”を隔てる扉
- 無限に続く白亜の空間にぽつんとある
- 真理を垣間見た場合には通行料が発生し、何かしらを『持っていかれる』
- 人体錬成など強大な錬成を成すことで出現
- すべての人間の内に存在する
こんなものです。
なんか異次元空間な感じが似てますね!(ゴリ押し)
鳥オチ
鳥です。
どちらの作品でも最後の最後に出てきました
「進撃の巨人」では自由の象徴として度々描かれていた鳥ですが、
「鋼の錬金術師」でも新しいスタートを示してか、最後にヒナが描かれていました
最終話でホーエンハイムの言葉が鳥に乗って運ばれるのもいいですね
最終話の鳥は別名・イェーガーと呼ばれていたり、巨人はキメが細かい
「鳥オチ」はどちらも同じでしたね!
ネタ
上司が人気イケメンキャラ
リヴァイ・アッカーマンとロイ・マスタングですね
相方がハンジ・ゾエとリザ・ホークアイと女性なのも共通してます
どちらのカップルも恋愛をほのめかすシーンがほんの少しだけありますが、どうなんでしょう
と想像するのは両作品の楽しみの1つだったりします!
大きなヨロイが軽快に動き回る
アルフォンス・エルリックとライナー・ブラウンですね
どちらも格闘技術に長けている鎧です
ヒロインが幼なじみ&武闘派
ウィンリィとミカサですね
ウィンリィはスパナでエドをボコボコにしましたし、ミカサは単純にエレンより強いです
おまけの遊び
「進撃の巨人」では嘘の次巻予告やスクールカースト、「鋼の錬金術師」では4コマギャグが最後にありました
物語のシリアスさから、つかの間の休息で「ほっ」と安心して笑った方も多いハズ
漫画タイトルが、「〜の〜」
苦しくなってきましたね
以上で、終わろうと思います
まとめ:世界最高峰ダークファンタジー「進撃の巨人」と「鋼の錬金術師」(ハガレン)の共通点を考察してみた【ネタバレ注意】
以上、「進撃の巨人」と「ハガレン」の共通点でした
書いてて楽しかったです!
筆者が特に好きな共通ポイントは「大きな鎧が軽快に動き回る」です
両作品ともナチス・ドイツとの関連もあると聞いたことはあるのですが、ちょっと詳しくないので書くのはやめておきました
歴史的な背景なんかも絡めると考察は無限大になりそうです
やっぱり、漫画は新しいことに気づくたびに面白くなっていきますね!
↓鋼の錬金術師の魅力を語った記事
比較系の記事↓
コメント